モジュール化と力の通り路
かって請け負った仕事の中に、卓上型加圧機の設計があります。
今回その機械をモディファイする要請を受けたのでこれを機に、この機械の設計について簡単に述べてみたいと思います。
従来から使用されていた加圧機では加圧方式に対する若干の課題があり、前回の仕事において、その課題クリアを要請されたのです。
そこで、まず考えたのはこの機械の定義です。
この加圧機とは「ワークを間欠的に搬送し、このワークを両面から挟み、加圧する機械」としました。
ここで出てくるキーワードは「ワーク」「両面」「加圧」です。「間欠搬送」については従来方式を踏襲しました。
さて、3個のキーワードを使用して思い付いた最も単純な機構が、自転車の車輪、スポークの考え方を応用する方式です。
この方式を使えば、「フレームに加圧負荷を与えず また、加圧モジュールとして応用が利く、力の通り路も単純化する、精度維持が期待できる」 と考えたのです。
つまり、加圧による圧縮力を引っ張り力に変え、引っ張り力をスポークのように細い(?)シャフトで受けるという方法です。
今回は、さらにこの加圧動作をやや簡単にし、さらに使い勝手の向上を図りたいと考えています。