IRONCADでの中間ファイルの使用
最近請けた仕事の中に、「最終的にはDWGファイルで引き渡し、参考資料として中間ファイル(Parasolid)が使用可能」というものがありました。
このブログでは、IRONCADに中間ファイル(Parasolid)を適用した感想を述べます。
・参考資料は実質的には構想モデルとして使用可能であり、これを元に要求諸元を満足するようパーツの修正・追加をする という作業となりました。
参考資料の容量は約10MB,(X_T)形式(iCAD SXで作成されたとの事)。
・たとえば、購入部品や形鋼はそのままサブアセンブリ化されており、型番変更、長さ変更等の修正で対応可能であり十分参考になりました。
・穴の開いたパーツはそのままでは穴寸法、穴位置の修正が困難です。
そこでまずIRONCADの基本立体(BLOCK)を重ね合わせ、次に穴の輪郭をなぞって穴加工を行い、最後に元のBREPを消去。
これでIRONCADの部品となりました。割と簡単でした。修正必要箇所はこれの繰り返し。
・新規作成部品は、IRONCAD部品として作成。特に問題なし。
・単純な立体でなく「押し出し」を必要とする部品は、そのまま「押し出し」で作成すると後の修正が面倒です。
2DCAD「AUTOCAD LT」上で当たりをつけておいてからIRONCAD上の基本立体を使用して作成。その方が後々融通が利くと考えます。市販部品など後々の修正が必要なく3DCADモデルが準備されていないものは、押し出しで作成してもよいと思います。
・組立モデル作成も特に問題なし。
部品モデルを作成終了すればそれで組立モデル完成。
組立モデル容量はIRONCAD形式で約9MB。
・2次元DWG化は AUTOMECH 組み込みの AUTOCAD LT で行いました。特に問題なし。複雑な形状には斜視図を挿入できるため、加工作業者の構造を理解する助けとなります。
・加工部品および使用購入部品は、ディレクトリツリー画面上に表示され、後工程のEXCELによるパーツリスト作成が容易。落ちこぼれ防止になります。
※ 総じていえば、この設計において中間ファイル(Parasolid)の使用は予想よりも容易でした。